ウォーターデザイン研究会・久保田昌治のブログ

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ミネラルウォーターについて

我が国でミネラルウォーターが売れ始めたのは平成(1989)に入ってからである。それ以前の昭和の終わりに近いころミネラルウォーターを商品化するということで協力を頼まれ協力して商品化したが売れなく発売した企業は止めてしまつた。

当時容器は今のようなペットボトルではなく紙容器だった。ミネラルウォーターが売れ始めたのは平成に入ってからと言っても初期のころはまだちんたらちんたらの状態だった

塩素とオゾンおよび有機塩素化合物と有機オゾン化合物

塩素(Cl2)もオゾン(O3)も共に強い酸化力を持つ物質であり,その強い酸化力で細菌等を酸化分解して殺菌する。しかし両者の生い立ちは全く異なる。塩化物イオン(Cl-)は海水の誕生時に既に存在していたが塩素は20世紀に入り人工的に作り出されたものである。それに対しオゾンは地球上でシアノバクテリアにより酸素が作り出されオゾン層が出来上がる前から地球上に存在していたものである。このように塩素とオゾンの地球上における歴史が全く異なり、地球上では塩素に比べオゾンの歴史は極めて長いのである。

同じ有機化合物でありながら有機塩素化合物は微生物が食べてくれない。これに対し有機オゾン化合物は微生物が喜んで食べてくれる。この違いは何処から来ているのか?

オゾンは天然物であり、かつ地球上における歴史が長い。これに対し塩素は人工物であり、かつ地球上における歴史が短い。このことから今の地球上で有機オゾン化合物を食べて分解してくれる微生物は育っている。これに対し塩素の歴史が浅いため有機塩素化合物を食べて分解してくれる微生物がまだ地球上で育っていないと考えると説明はできる。しかし問題は塩素が造られて100年近くになるが果たして将来有機塩素化合物を分解する微生物が出現するかどうかである。

 

我が国のがん患者数を減らす大きな一つの方法

今処理・処分に苦慮しているPCB(ポリ塩化ビフェニル)もDDTBHCと同系統の有機塩素化合物である。PCBというと自分にはあまり関係なさそうに感じられるが各家庭に送られている電気の送電柱上のトランスに多用されてきた。

PCBは化学的に安定で水に溶け難く、沸点が高く、熱で分解し難く不燃性、電気絶縁性が高く絶縁油・熱媒体・可塑剤・潤滑油などに広く使われてきた。しかし体内への蓄積と共に毒性が指摘されその使用はもちろんのこと製造も禁止になり今日に至っている。

このように大戦後多用されてきた有機塩素化合物系のものはことごとくその後使用禁止・製造禁止になっている。それにも関わらず水道水の消毒に塩素消毒が義務付けられている。

水道水の塩素消毒により生成するトリハロメタン等の有機塩素化合物は微量でも毒性が強く、かつ発がん性のものが多く発がん性が指摘されて久しい。それにも関わらずである。

したがって自衛手段は我が国の水道水は浄水器を通して使用するのが常識の時代であると言わざるを得ないのである。そうすることにより増え続けている我が国のがん患者数の減少に少なからず役立つと考える。

 

 

トリクレン,パークレン、エタン

大戦後我が国は高度経済成長期に有機溶剤や洗剤・洗浄剤としてこんないいものはないと言われたトリクレントリクロロエチレン)、パークレン(テトラクロロエチレン)、エタン(テトラクロロエタン)等を大量に使用して世界第2の経済大国になった。これらの溶剤は何れも有機塩素化合物でありその後その毒性が指摘され現在ではこれら有機塩素化合物系以外の溶剤が使用されるようになっている。問題はこれら有機塩素化合物系の溶剤が使用後どう処理されたかである。本来なら有機物であり土壌に散布すれば土壌中の微生物が食べて分解してくれるものである。しかし有機塩素化合物は微生物が食べるとやられてしまうため食べてくれない。そのため何時までも土壌中に残ってしまう。雨が降れば河川に流れ出し河川水汚染になり、地下に浸透すれば地下水汚染につながる。このようにこれら有機塩素化合物系の溶剤であり洗浄剤が使用後どう処理されたかにより水道水の原水はもちろんのこと大部分が地下水を原水とするミネラルウオーターの安全性に関係してくるのである。

 

水道水原水の河川水や地下水中には必ず有機物が含まれている

土壌中には必ず有機物が存在する。その大元は動物の死骸や排泄物であったり樹木の落ち葉や枯れ草であったり等々である。したがって純水の雨が地上に降り河川に流れ込んだ河川水の場合も、地下に浸透した地下水の場合も水道水の原水には必ず有機物が混入してくる。

このような水道水の原水に消毒用に塩素を添加すると塩素と有機物が反応して必ず有機塩素化合物が生成する。トリハロメタンを始めとした有機塩素化合物は低濃度で毒性が強く、かつ発がん性の物が多い。大戦後シラミが大流行した時GHQが防虫剤のDDTを学校や家庭に配り数年にわたりDDT漬けになつた経験がある。DDTは代表的な有機塩素化合物で1930年代に製品化され開発者がノーベル賞まで受賞した農薬の防虫剤としての優れものである。しかしその後発がん性が問題になり先進国では1992年に製造及び使用が禁止になった。同系統の有機塩素化合物である農薬のBHCも同様の運命を辿った。

水道水の塩素消毒

我が国では水道水は法律で塩素消毒が義務付けられている。かつ浄水場から最も離れた水道蛇口で0.1ppm以上の塩素が残留していないと水道水として供給してはならないということになっている。このように下限規制はあるが上限規制はないのである。最近目標値は設けられたが規制値ではない。したがって幾ら入れても構わないのである。もし塩素が入れ足りなくて細菌が繁殖し病人が出たら浄水場の責任になるので人情として少しでも多く入れたくなる。

実際問題として菌がゼロかあるレベル以下であれば良いわけで塩素でなくてはならないということはなくオゾンでも良いのである。

我が国で全水道水が塩素消毒を義務付けられた

我が国の全水道水が塩素消毒になったのは大戦後進駐軍が進駐してからである。時のGHQが日本人は消毒しない水道水を飲んでいるということで塩素消毒を義務付けた。

それが現在まで続いて来ている。塩素物イオンは自然界に存在したが消毒に使う塩素は自然界にはない人工品である。塩素は工業的には20世紀に入り食塩の電気分解でカセイソーダを製造する時副産物として生成する。これに対しオゾンはシアノバクテリアにより地球上で酸素が生成されその濃度が高まるに伴い雷その他の作用で生成した。このように地球上における塩素とオゾンはその成因も歴史も大きく異なる。水道水のオゾン消毒はヨーロッパですでに120年からの歴史がある。